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対新型コロナで「終生免疫」の可能性、動物実験で発症予防効果確認

レポート 2021年1月8日 (金)  大西裕康(m3.com編集部)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する終生免疫が得られる可能性のあるワクチン開発が進んでいる。東京都医学総合研究所(都医学研)特任研究員の小原道法氏は1月7日、国立感染研究所品質保証・管理部長の石井孝司氏らとの共同研究で作製したCOVID-19用のワクチンを用い、滋賀医科大と共同で動物実験を行った結果、発症予防効果を確認したと発表した。同日、東京都の新型コロナウイルス感染症モニタリング会議に出席した小原氏は、「接種後1週間という短期間で、ウイルスの細胞内への侵入を防ぐ中和抗体の産生と、細胞性免疫を誘導するという2つの働きを確認できた」と説明。その上で、「付与された免疫は長期に渡って持続し、かつ抗原変異に対応可能な幅広い交差反応性を持つ免疫の誘導も期待できる」との認識を示した(資料は、都ホームページや都医学研のホームページなどを参照)。 また、同ワクチンが天然痘ワクチンとして約200年の使用実績があるワクシニアウイルスをさらに弱毒化したDIs株に、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の遺伝子を導入した「遺伝子組換え生ワクチン」である点にも言及し、「終生免疫に近い長期の...