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12月以降のクラスター、医療・福祉施設45%、飲食19%

レポート 2021年1月9日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

東北大学大学院医学系研究科微生物学分野教授の押谷仁氏は1月8日、2020年12月以降の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の国内でのクラスター発生は計807件で、内訳は医療・福祉施設での発生が45%と最も多く、以下、飲食関連19%、教育15%、職場12%であるという分析結果を明らかにした。報道情報に基づく分析で、同日の新型コロナウイルス感染症対策分科会(会長:尾身茂・地域医療機能推進機構理事長)で公表した(資料は、内閣官房のホームページ)。 分科会後の会見で、押谷氏は、「報道された情報なので、これが全てではない」と断った上で、「一番多いのは医療・福祉施設で、病院や高齢者福祉施設での流行はかなり起きているが、そこから地域に広がることは非常に少ない」と述べた。他方、医療・福祉施設を除くと飲食関連が3分の1以上を占めることから、「教育施設、特に高校や大学のクラスターもかなりあるが、そこが感染者源となって地域での流行を起こすことは少ない。その意味でも飲食関連の対策が重要だろう」と強調した。 1月8日からの1都3県を対象とした緊急事態宣言では、感染拡大の「急所」とされる飲食店に対策の重点...