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女子医大のプロポフォール事件、民事裁判が結審

レポート 2021年1月19日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

東京女子医科大学病院に入院中の2歳10カ月の男児が術後に死亡、両親が約1億8000万円の損害賠償を求めて提訴した民事裁判が1月19日、東京地裁(男澤聡子裁判長)で開かれ、結審した。判決言い渡しは6月24日の予定。被告は2014年2月の事故当時、同病院に勤務していた医師ら計7人。両親は計3件の訴訟を提起していたが、併合されていた。 本事故は、2歳10カ月の男児が、頸部リンパ管腫で2014年2月17日に入院、翌18日の午前中に硬化療法を実施。手術はプロポフォールによる全身麻酔下で行われ、手術自体は7分ほどで終了した。その後、男児はICUで管理。その際、気管挿管のための鎮静剤としてプロポフォールを使用していた。プロポフォールは、小児麻酔の適応はあるが、小児への集中治療における人工呼吸管理中の鎮静は禁忌だ。予定では1日程度のICU管理だったが、急性循環不全などに陥り、2月21日の夜に死亡した。 手術にあたったのは、耳鼻咽喉科。ICUで術後管理を担当したのは麻酔科。民事事件で両親は、2016年12月28日に耳鼻咽喉科医2人を提訴、その後2回に分けて麻酔科医4人、看護師1人を提訴し、被告は計7人に...