「『医療者の努力不足』はあたらず、医療者、深く傷付いている」中川日医会長
レポート
2021年1月20日 (水)
橋本佳子(m3.com編集長)
日本医師会会長の中川俊男氏は1月20日の定例記者会見で、「なぜ『医療崩壊』が進んでいるのか、医療関係者の努力が足りないのではないか」という指摘に対して、「全国の医療関係者は深く傷付いている。この指摘は正しくない」と語気を強め、問題視した。その上で、現状の医療体制について、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の医療と通常医療が両立できない、まさに「医療崩壊」の状態にあると危機感を募らせた。日医は同日、5つの病院団体とともに「医療関係新型コロナウイルス感染症患者受入病床確保対策会議」を立ち上げ、病床確保の方針を議論した。 中川会長は、「現状のままでは、トリアージをせざるを得ない。助かる命に優先順位をつけなければならない。それはなんとしても避けたい」と述べ、データを提示し、「日本は諸外国に比べて病床数が多いにもかかわらず、なぜ『医療崩壊』が進んでいるのか、医療関係者の努力が足りないのではないか」との指摘はあたらないと説明した。OECDに報告している急性期病床(Curative care beds)には、日本の場合は一般病床の回復期リハビリテーション病床が含まれる。他方、諸外国では、回...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。