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樽見厚労事務次官「病床推計の甘さ、“ハンマー”の遅さも原因か」

レポート 2021年1月22日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省事務次官の樽見英樹氏は1月21日、日本医学ジャーナリスト協会のオンライン講演会で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴い病床が逼迫する現状について、ピーク時の病床確保の推計自体が甘かったことに加え、もう少し早く「ハンマー(hammer)」を打つべきだったという双方の理由が想定し得るとの考えを示した。さらにCOVID-19から回復しても、高齢者が日常生活に復帰するためのリハビリテーションを行うなど後方医療機関の不足も、COVID-19病床が逼迫する要因として挙げた。 厚生労働省事務次官の樽見英樹氏。次官室からオンラインで講演した。 昨今の感染状況については、1月10~12日あたりが山で、今は少し減少傾向にあるものの、「何とかもう少し下げていきたい」と指摘。特に1都3県の感染状況が全国平均を上げている現状を指摘し、緊急事態宣言が効果を発揮するよう、一人一人が感染拡大につながる行動を控えるよう努力する必要性を訴えた。致死率がインフルエンザよりも高いことを挙げ、「怖い病気であることを忘れてはいけない」と注意喚起した。 今通常国会に提出予定の特別措置法と感染症法の...