議論次第で医師の裁量権に大きく影響 - 帝京大・堀氏
オピニオン
2009年1月22日 (木)
堀明子(帝京大学医学部附属病院腫瘍内科・医療情報システム研究センター講師)
厚生労働省の「薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会」の第9回会議が1月15日開催され、「委員会の提言とりまとめに向けた議論のための資料」(以下、本資料)が公表された。本資料に盛り込まれた内容は、薬害肝炎事件の経過・原因の検証から、薬害の再発防止対策、さらには薬事行政のあり方まで多岐にわたる。 その中には、臨床現場に直結する項目も多く、十分に議論すべきだが、本委員会の議論は臨床医にあまり知られていない。 私は本委員会の委員を務めており、2003年7月から2007年12月までは医薬品医療機器総合機構(PMDA)で新薬審査関連業務に従事していた。まず臨床医の方々に本委員会の議論に関心を持っていただくために、本資料から臨床医が関係する論点を中心に解説する。次回の委員会は2月27日に予定されている。それまでの間、本稿により、医療者や患者の間で議論が深まることを期待したい。 ◆「委員会の提言とりまとめに向けた議論のための資料」(PDF:175KB) 1.医師の裁量による適応外や研究的な医療行為については、倫理審査委員会等による院内のチェック機能の徹底(資料13ページ)...
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