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スーパーローテーションの是非は?◆Vol.5

レポート 2008年12月10日 (水)  司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――初期研修の特徴である、スーパーローテーションについてお伺いします。来年度から大学でモデル事業の形で、特定の科をストレート的に、重点的に研修するプログラムも開始されます。 平野 初期研修で身に付けるべきなのは、「バランス」だと思うのです。一定以上のレベルの技術があって、ある程度の幅の疾患を経験できるという環境に身を置いて、どれだけ吸収できるか、それが初期研修の意味だと思うんです。 五十嵐 専門医ではなく、総合的に診る医師を作ろうとする意味は分かります。ただ、あまり「制度に振り回されたくない」という思いはあります。コロコロ変えられるのが一番困る。 平野 最近、6-7年上の先生を見ていて、「あっ」と思ったことがあるんです。スーパーローテーションになる直前の研修を受けた先生が、「私はこれはやっていないから、分からない」という感じだったんです。その下についていた2年目の研修医の方が、手技的には上手だった。結構、印象的な出来事で、やはりスーパーローテーションにしている意味はこうしたところにあるのかと。 病院とか、その医師によるところもあるんだろうけど、研修医の時に見よう見真似でも自分でやったの...