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急性期病院にしわ寄せ、「重症患者の転院先に困る」◆Vol.3

レポート 2008年11月26日 (水)  司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

「回復期リハビリ病棟の体制変化で、急性期の病院にしわ寄せが及んでいる」と懸念する、水尻強志氏。 ――では先生方の病院では、「成果主義」導入でどんな影響を受けたのでしょうか。 澤田石 当院の自宅等退院率は61%、ギリギリです。4月以降、当院で重症な患者が実は増えた。4月以前は重症患者の割合は60 %でしたが、今は75%になっています。重症患者の受け入れ施設が減ったからでしょうか。ただし、発症早期で転院してくるようになったことなどもあり、自宅等退院率はそれほど減少してはいません。 水尻 当院では、運営体制を変えたので改定前後での正確な比較はできないのですが、現在、重症患者は約30%、自宅等退院率は70%です。一般病棟と回復期リハビリ病棟の両方を持っているので、治療が主体となる患者はまず一般病棟で受け入れ、その後、回復期リハビリ病棟に転棟してもらう形にしました。同一病院内で、回復期リハビリ病棟から一般病棟に転棟すると、自宅退院率は下がるので、順番を変えたのです。 澤田石 脳神経外科の単科病院の中には、回復期リハビリ病棟を持っていても、当院に転送してくるケースがあります。「6割を達成しないとま...