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「勘と度胸」の報酬改定にエビデンスなし◆Vol.2

レポート 2008年11月17日 (月)  司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――高齢社会を迎え、脳卒中患者のリハビリの重要性は増していると思います。 水尻 その通りです。日本脳卒中学会の「脳卒中治療ガイドライン2004」では、「自然回復を待つよりも、リハビリテーションを行うこと」「起立-着席訓練や歩行訓練などの下肢訓練の量を多くすること」は、エビデンスレベルが一番高い「グレードA」になっています(「脳卒中治療ガイドライン」のページへ)。 脳卒中患者に対するリハビリは、急性期、回復期、維持期に分けられますが、特に急性期、回復期では、「訓練量を増やす」ことにはエビデンスがあります。維持期も、生活レベルが十分に回復しない患者では、リハビリを減らすと、その分、生活機能も低下してしまう。 ――いつの時点から維持期リハビリに該当するかは、患者によって異なるにもかかわらず、一律に算定日数で制限したのが2006年の改定であると。 澤田石 必要なリハビリの量も患者によって異なります。2006年改定以前と比べると、維持期リハビリを行う施設が減っているように思います。算定日数の制限で、積極的に取り組む施設が減ったのでしょうか。 水尻 「維持期リハビリは介護保険でやりなさい」というの...