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「この事件がこれで終わるとは到底思えない」◆Vol.28

レポート 2008年9月8日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

9月6日の「医療の良心を守る市民の会」主催のシンポジウム「中立公正な医療調査機関の早期設立を望む」では、“医療事故調”のほか、8月20日に判決が出た福島県立大野病院事件についても議論された(シンポジウムについては、「突然の首相辞任は医療にも影響、“医療事故調”に遅れ」「大野病院事件の担当弁護士が刑事裁判の限界を語る」を参照)。 「大野病院事件で、刑事上の過失は別として、医療者に反省点はないのか。もしないのであれば、再発防止などはあり得ないことになる。大野病院事件に言及する以上、事件について把握していると思うので、率直な意見を聞きたい」との質問に対するシンポジストの回答の骨子は以下の通り。(発言順) 渡辺清高・国立がんセンターがん対策情報センター室長(医師) 医療者と患者という関係で、どこまで妊娠や出産のリスクを説明していたかなどの点で、課題が残るのかもしれない。その場所で医療をせざるを得ない、つまり医療提供体制がそれでいいのかについて、議論していく必要がある。大きな視点から学ぶべきことを考え、生かしていくべき。事件から学ぶべきことはたくさんある。 安福謙二・大野病院事件の弁護団(弁護士...