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「福島県の産科標榜科数は15.3%減」◆Vol.19

レポート 2008年8月21日 (木)  村山みのり(m3.com編集部)

シンポジウムの呼びかけ人である、名古屋医療センター産婦人科の野村麻実氏。 8月20日、福島県立大野病院事件で加藤克彦医師への無罪判決が下り、裁判が終了した直後の午後1時から、福島駅近くの福島グリーンパレスで、シンポジウム『福島大野事件が地域産科医療にもたらした影響を考える』が開催された。パネリストは、呼びかけ人である国立病院機構名古屋医療センター産婦人科の医師・野村麻実氏をはじめ、ロハスメディア代表・川口恭氏など7人。会場には150人ほどの医師や医療関係者などが集まった。 野村氏は、同シンポジウムを判決の日に開催した理由について、「有罪か無罪か分からない状態で、どれだけの社会的影響を及ぼしたかということを、一度検証してみなければいけない大きな事件だと思っていた」と説明し、次のように述べた。 「母体死亡は年に50-100件ほど起きており、民事訴訟は全国的にある。その中で、福島で“逮捕”というセンセーショナルな事件が起こった。既にぎりぎりの状態にあった産科の崩壊が、身近に、真綿で首を絞められるように感じられるようになってしまったのは、やはりこの事件が契機だったと思う。刑事で有罪ということは...