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加藤医師が公判後、記者会見で心境を語る◆Vol.17

レポート 2008年8月20日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

「今後、地域医療の現場において患者さんにできることを私なりに精一杯やっていきたいと思います」 「被告人は無罪、という言葉が頭に残っていますので、検察、警察にはいろいろと言いたいことはありますが、今後制度が変わる可能性がありますし、僕のような立場にある人は作らないでほしいとは思います」 福島県立大野病院事件の判決後、加藤克彦医師は9人の弁護団とともに記者会見を開き、公判後の心情をこう述べた。 また、主任弁護人の平岩敬一氏は今日の判決について、「弁護団の評価としては、癒着胎盤という特殊な疾患についての標準的な医療は、用手剥離を開始したら、それを完遂し、子宮の収縮に期待し、さらに止血措置を行う。それでもなお、コントロールできない場合は子宮摘出を行うという弁護側の主張を、わが国の臨床医学の標準医療であることを全面的に認めた点では評価できる」と述べた。 また医師法21条については、「診療を受けている患者が当該疾病において死亡したような場合は、21条の『異状』の要件を欠くと言うべきであると、かなり踏み込んだ解釈をしている。これも今後の21条の解釈論議に大きな影響を与えるだろう」との見方をしている。...