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「常勤医をやめたことがある」女性医師は7割超

レポート 2008年7月28日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

「常勤医をやめたことがある」女性医師は平均55%、生涯で見ると73%であり、「常勤医」をやめた時期は卒後10年以内が最も多い――。東京医科大学病理診断学准教授の泉美貴氏らの調査で、こんな結果が明らかになった(図1、2)。 年齢別に見ても、「50-59歳」でも卒後10年以内の離職が多いことから、「女性医師の場合、従来から出産などで常勤をやめる人が多く、その対策をこれまで実施してこなかった」と泉氏は問題提起。問題解決を先送りしてきた結果が、昨今の医師不足の一因であることが示唆された。7月25日の第40回日本医学教育学会大会シンポジウム「女性医師のキャリア支援」で発表した。 さらに、離職する時点での勤務先は大学病院が多いことから、「大学病院は教育の場ではなく、“離職の場”となっている。現在、厚生労働省は女性医師の復職支援などを検討しているが、それ以前に『いかに離職を防止するか』を考えることが不可欠」と泉氏は強調した。 診療科別では小児科、精神科、内科一般が上位 この調査は、東京女子医科大学女性生涯健康センター教授の檜垣祐子氏と共同で実施。東京医大と泉氏の出身大学の川崎医科大学の女性の卒業生、...