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「典型的な公立病院」を視察した舛添大臣

レポート 2008年6月27日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

「あえて特色のない、普通の市立病院を視察先として選んだ。この病院は典型的な公立病院であり、同様の状況に置かれている病院は全国各地で見ることができる」 6月26日、東京都の日野市立病院を視察した舛添要一・厚生労働大臣は、こう説明した。医師不足が指摘されている現状にあって、特に深刻なのは公立病院であるとされる。従来、多くの公立病院は大学医局に医師派遣を依存していた。ところが、2004年度からの卒後臨床研修の必修化に伴い、医師の引き揚げがあり、医師不足に陥る――。これは新宿副都心から快速電車で40分ほどの日野市立病院であっても、例外ではなかった。 同病院では2004年末、大学医局から派遣されていた5人の小児科医の引き揚げがあった。以降、何とか数人を確保していたが、今年初めに、2人の小児科医が3月と6月に退職する意向であることを表明。小児科医ゼロでは分娩に対応できないことから、4月には6月から分娩を一時中止する旨を公表、その時点で分娩予約をしていた223人(6-11月予約分)には、他院に変更するよう説明した。6月には小児科医1人を新規採用できたが、4床あるNICUは現在、使用されていない。 日...