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「大学は医師養成増に対応する覚悟がある」

レポート 2008年6月20日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

全国医学部長病院長会議は6月20日、記者会見を開き、政府が「医学部定員の削減」という1997年の閣議決定から方向転換することを高く評価するという声明を発表した。医学部定員増に当たっては、大学の受け入れ態勢が懸念されるが、その点についても問題はないとした。しかし、どの程度まで定員増が必要か、具体的な数字までは言及しなかった。 会長の小川彰氏(岩手医科大学学長)は、「一昨年に新医師確保総合対策、昨年に緊急医師確保対策が出されたが、いずれも閣議決定の枠を超えるものではなく、10年という期限付きだった。今回は大きな政策転換だと思っている。もっとも、医師の養成数の増加だけで、今の“医療崩壊”が改善できるわけではなく、その根底にある医療費抑制政策を転換することが重要。また、医師の偏在の解消、コメディカルの増加なども必要だ」と語った。 記者会見する会長の小川彰氏(中央)、専門委員会委員長会委員長の嘉山孝正氏(右)。 6月17日に、福田康夫首相と舛添要一・厚生労働大臣の会談で、1997年の閣議決定を事実上撤回し、医師の養成数の増加を検討していく方針で一致。翌18日には、舛添大臣の「安心と希望の医療確保...