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「へき地に行きなさい」と言われたら、どうしますか?舛添大臣インタビュー

レポート 2008年5月29日 (木)  聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の「安心と希望の医療確保ビジョン」が終盤を迎えた。焦点は、医師不足をどう解消するか。議論の過程では、「医師の偏在の解消策」で十分だとする声も挙がったが、「医学部定員増も重要」と、舛添要一厚生労働大臣はあくまで主張する。舛添氏にその考えを聞いた。(2008年5月29日にインタビュー) ――医師の偏在の解消だけではなく、医学部定員増が必要と考える理由は。 診療科による医師の偏在がある、つまり小児科、外科、産婦人科などが敬遠される現状があります。では、こうした診療科に医師を再配置することができるのでしょうか。強制的に実施するのは、職業選択の自由に反します。 医学部に入る時点から診療科を決めるのなら「強制」も可能でしょうが、18歳の時点で、それを選択してもらうのは酷な話です。 「ビジョンなく、当面の対策を実施したら、かえって状況は悪化する」と指摘する、舛添要一・厚生労働大臣。 次に地域の偏在ですが、家族と同居したい、教育のことを考えて都市部にいたいと考える人を、へき地に強制的に行かせることができますか。これは住居選択の自由に反します。 少なくてもこの世の中において、強制で何かを行うこ...