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「産科医の緊急確保が必要」は31道府県

レポート 2008年3月26日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本産科婦人科学会は3月25日、「緊急的産婦人科医確保が必要な医療機関の調査」の結果を公表した。「産婦人科医の緊急派遣が行われることを前提とした場合に、どうしても必要な病院」の数は、31道府県に上り、「必要がない」は14都県、「回答困難」が2県だった。具体的に病院名が上がっただけでも、全国で110施設に上る。 同じく3月25日に厚生労働省は、「産科医療機関調査」の結果をまとめた(「産科医不足の7医療機関に緊急派遣」)。それによると、「今年1月以降の分娩の休止・制限が実施または予定されている」医療機関は77施設で、そのうち7施設に医師派遣などの対応をした。 両者の調査実施は1月末とほぼ同時期だが、学会の方がやや基準を広く取っているため、数が異なる。それでも、「この調査は、緊急派遣を行うという前提として調査したものであり、『医師不足の病院』の数ではなく、医師が不足している病院はこれ以外にも多数存在する。またあくまで調査時点のデータであり、今後の情勢でこの数は変わり得る」。同学会の産婦人科医療提供体制検討委員会委員長の海野信也氏(北里大学産婦人科教授)は、こう説明する。「全国の必要数を満たす...