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「受け入れ困難」はNICUなどの満床が理由◆Vol.12

レポート 2008年11月6日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

東京都周産期医療協議会は11月5日の会議で、10月に東京都内で生じた妊婦の搬送問題に関する調査結果を公表した。この問題は脳内出血を来した妊婦が計8施設で受け入れを断られ、一度は断ったものの最終的に受け入れた都立墨東病院で分娩後、死亡というもの。 「受け入れ困難」の理由として、NICU(新生児集中治療病室)、MFICU(母体胎児集中治療病室)、個室病床のいずれかが「満床」であるとしたのは、8施設中7施設に上ることが分かった。「産科病床が満床」とした施設はゼロ、また「脳神経外科医の不在」を挙げたのは1施設のみだった。 東京都周産期医療協議会は午後2時30分過ぎから約2時間にわたり開催された。石原慎太郎・東京都知事は最初のみ参加し、挨拶した。 この調査は、10月24日から31日にかけて実施。東京都と厚生労働省、総務省消防庁が合同で各医療機関を訪問し、聞き取りを行った。「受け入れ困難」の理由と、当日の産婦人科の当直体制は以下の通り。 ● 総合周産期母子医療センター(3施設) ・都立墨東病院:当日は1人当直であったことなど(当直医1人。最終的に母体を受け入 れ)。 ・日本赤十字社医療センター:本...