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1次救急は3割に減少、地域ネットワーク化が奏功◆Vol.4

レポート 2008年7月11日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

「地域によっては2次救急を担う拠点病院が必要かもしれないが、大田原市で拠点化を進めると、医療機関が連携して1次、2次、3次救急を担っている今の体制が混乱してしまう。地域によって実情は異なるので、画一的ではなく、自由度を持たせて運営させてほしい。またこれまで診療報酬上では、3次救急が重点的に評価されたが、2次救急への評価も必要」 大田原赤十字病院(栃木県大田原市)院長の宮原保之氏は、視察に訪れた舛添要一・厚生労働大臣にこう訴えた。大臣は7月10日、自治医大に引き続き、同院を訪問した(『「総合医」の創設と認定医制に舛添大臣が意欲』を参照)。 病院に到着し、挨拶する舛添大臣(右)と院長の宮原保之氏(左)。 救急医療では、既に6月24日に松江病院(東京都江戸川区)を視察している(「「箱モノ」を作るより、現場の医師に手当を」を参照)。両者に共通しているのは、「一律の2次医療の拠点化には反対。地域の実情を踏まえた施策が必要」という点だ。また救急医療の問題は「出口」、つまり状態が安定した後の介護施設や在宅などの受け皿がないと、救急医療の「入口」部分も詰まってしまい、救急患者の受け入れ困難につながるこ...