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新型コロナ未診断者の抗体陽性率、新規陽性者の増加と相関

レポート 2021年1月28日 (木)  星野桃代(m3.com編集部)

東京都医学総合研究所(都医学研)の小原道法氏は1月28日の東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議で、都における新型コロナウイルス大規模抗体疫学調査の解析結果を報告し、2020年11月と12月には、新規陽性者数の増加と相関して抗体陽性率(抗N抗体、抗S1抗体のいずれか、もしくは両方の陽性率) も上昇していたことを明らかにした。また、抗N抗体・抗S1抗体の有無と中和抗体の有無の関係を調べたところ、抗N抗体と抗S1抗体の両方を持っている人は100%の割合で中和抗体を保有しているのに対し、抗S1抗体のみの人は中和抗体保有率が34%と低いことが判明した(資料は都のホームページ)。 調査では、都内14病院(都立8病院と公社6病院)の一般外来を受診した患者のうち、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と診断されたことがなく、採血時にもCOVID-19が疑われる症状のない患者から採取した検体1万4096件を解析。検体の収集時期は2020年9月1日から12月31日で、件数は各月3000件から4000件前後。患者の年齢は0歳~103歳、中央値は69歳だった。ウイルス抗原は核蛋白(N)とスパイ...