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「医学部定員増」を決議、毎年400人増目指す◆Vol.8

レポート 2008年6月12日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」は6月11日、これまでの議論を集約し、(1)「医学部定員の削減に取り組む」という1997年の閣議決定を見直し、医学部定員を大幅に増加、(2)社会保障費の自然増を年間2200億円削減する方針の見直し――などを盛り込んだ「決議」をまとめた。 特に注目されるのが医学部定員増で、同議連(以下、超党派議連)幹事長で、民主党参議院議員の鈴木寛氏は、「医師不足と言われているが、それは『偏在』か、『偏在、プラス絶対的不足か』が焦点だったが、当議連では『偏在、プラス絶対的不足か』であるというコンセンサスを得た」と説明する。 定員増で診療従事医師数は10年後に30.6万人 これまで超党派議連では、2月12日の第1回(「国会議員111人が結集、第1回総会」を参照)以降、計5回の会議と公開シンポジウムを開催した。主に医師不足問題を中心に議論してきたこともあって、今回の「決議」もこの点が中心となっている。 超党派議連の事務局作成資料では、来年度から医学部定員を毎年400人ずつ増やし、10年後には医学部定員を今より4000人(50%)増やす試案を提示している。定員増...