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「公設民営でも、民間への丸投げは禁」◆Vol.7

レポート 2008年6月3日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

この日は、「自治体病院の再建」がテーマであるため、総務省担当者も出席。 「医療崩壊の原因は、医療資源を浪費し、医師を疲弊させる住民意識と、責任を押し付ける行政にある」 「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」の第5回会合の席上、医療法人「夕張希望の杜」理事長の村上智彦氏は、こう強調した。 「夕張希望の杜」が指定管理者となり、財政破綻した夕張市の夕張市立総合病院を「公設民営」の形で引き継いでから1年余り。「夕張希望の杜」は、19床の診療所と40床の介護老人保健施設から成る「夕張医療センター」を運営する。 村上氏は、これまでの経過を振り返り、医療再生のためには住民の意識改革が重要であるととともに、「公設民営」であっても民間法人に丸投げすることはできず、行政にも運営責任があることを強調した。在宅医療を展開するほか、老健施設はほぼ満床近くで稼動するなど、「夕張希望の杜」はこの1年で一定の成果を上げたものの、財政的には光熱水費が予想以上にかさみ、厳しい状況が続いている。 就職希望の医師多数、10月から4人体制に この日の会議では、村上氏と、夕張市立総合病院の経営アドバイザーを務め、同病院...