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「医療危機の責任は医療者にもある」◆Vol.6

レポート 2008年5月12日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

「現在の医療危機をもたらした責任は、医療者サイド、患者サイド、そして社会全体のすべてにあるのではないか」 大阪大学副学長で消化器外科教授の門田守人氏は、5月9日に開催された「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」の第4回会合で、こう発言した。患者側にも権利を主張するだけでなく責務を果たす役割があるとしながらも、医療者側も社会的責任を果たしてこなかった反省があるとした。 欧米では21世紀初頭にプロフェッショナリズムについて考え直す機運が高まり、医師の社会的責任を強調した「欧米合同医師憲章」が定められたが、日本ではこうした視点が欠けていたと指摘。また学会によって認定基準の違いがあるなど、専門医制度をめぐる諸問題も解決すべきだと言及した。その上で、国民・患者と医療者は同じ方向に向いているのであり、パートナーシップ構築に向けて努力することが医師、そして医療者のプロフェッショナリズムであるとした。 阪大消化器外科教授の門田守氏(一番左)、慶応大内科教授の池田康夫氏(左から2番目)、日本医大耳鼻咽喉科教授の八木聰明氏(左から3番目)がこの日の講師。 1件当たりの手術時間は過去10年間で1....