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「ケータイ」駆使して署名活動を展開◆Vol.2

レポート 2008年4月17日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

「小児科を守る会」が最初に行ったのが、署名活動だ。柏原病院は県立であるため、県知事に署名を届ければ、小児科医の採用に尽力してくれるのでは、というごく素朴な発想からだった。 この署名活動には2つの特徴がある。署名用紙の文面とその展開の仕方だ。 署名用紙には、「医師を確保してください」と要望事項のみを入れるのが一般的だろう。ところが、「小児科を守る会」が準備したのはA4判の表裏を使った用紙で、一面には、「市民の皆様へ ママ達からの緊急メッセージ」と題して、 「私たち親も、子どもが少し熱を出した、軽いケガをした、と言って簡単に柏原病院に行かないようお互いに気をつけませんか?」 というメッセージを入れたのである。 「署名を集めるのも重要ですが、小児科が大変なことになっている、その窮状を伝えるという目的もありました」(会代表の丹生裕子氏) もっとも、この文面、すぐに決まったわけではない。前述のように、茶話会では当初、母親たちは自分たちのことを中心に考えていたが、それが「自分たちが医師を苦しめている」と180度変わった。その振れ方が極端だったために、「病院に行かないよう、誓いませんか」と強く訴える...