21条問題は本判決では解決せず◆Vol.6
スペシャル企画
2009年1月23日 (金)
司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
出席者(発言順) 澤倫太郎氏 (日本医師会総合政策研究機構研究部長、日本医大産婦人科講師) 兼川真紀氏(インテグラル法律事務所) 木原大輔氏(やまぶき法律事務所) 平岡敦氏(たつき総合法律事務所) 水谷渉氏(たつき総合法律事務所) ――では異状死の届け出を定めた医師法21条の関連はどうでしょうか。 澤 僕らにとっては、東大の樋口先生(「東京大学大学院法学政治学研究科教授・樋口範雄氏に聞く」を参照)が、意見書を書いてくれたことが大きかったですね。 水谷 樋口先生が『法学教室』(有斐閣)で書かれた論文「医師法21条―医療事故と警察届出・刑事司法」(2006年12月号117 - 132 ページ)も、裁判所に重視されたのでは。 澤 参議院議員の西島英利先生の国会質問(2006年3月13日の参議院厚生労働委員会での質問)も重要だった。この時点ではあまり21条について話題になっていませんでしたが、西島先生が国会で21条に関して質問した。 水谷 われわれも西島議員の国会質問は後になって知ったのですが、慧眼だと思いました。警察庁の刑事局長が「届け出を行うか否かは、個別に判断される事項なのでなかなか難し...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。