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突然の逮捕・勾留はフェアじゃない◆Vol.1

スペシャル企画 2009年1月7日 (水)  司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

言葉の壁にぶつかってノイローゼになりそうなほど悩まされた――。昨年8月判決が出た福島県立大野病院事件で、特別弁護人として法廷に立った、産婦人科医の澤倫太郎氏(日医総研研究部長、日本医大産婦人科講師)は、こう語る。医療裁判では、「医」と「法」の文化や言葉の違いを超え、相互理解をいかに深めるかがカギとなる。 澤氏と、本事件を担当した若手弁護士4人に、事件の経過を検証するとともに、「医」と「法」、それぞれの立場で感じたこと、さらには事件の教訓を語ってもらった(2008年12月5日に実施。計9回に分けて連載)。 出席者(発言順) 澤倫太郎氏 (日本医師会総合政策研究機構研究部長、日本医大産婦人科講師) 兼川真紀氏(インテグラル法律事務所) 木原大輔氏(やまぶき法律事務所) 平岡敦氏(たつき総合法律事務所) 水谷渉氏(たつき総合法律事務所) ――最初に、先生方がこの事件にかかわるようになったきっかけから教えて ください。 澤 2006年の2月18日に、加藤克彦先生が逮捕されたのは知っていましたが、福島県の知り合いの産婦人科医からこの件について電話で相談を受けたのは、2月20日の朝のことです。 私...