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新型コロナワクチン、接種訓練から見えた課題とは? -坂元昇・川崎市健康福祉局医務監に聞く◆Vol.1

インタビュー 2021年2月1日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)、大西裕康(m3.com編集部)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のゲームチェンジャーの一つとして期待が高まるワクチン。2月下旬からは医療従事者、4月には65歳以上の高齢者から接種が始まる見通しだ。 ワクチン供給の見通しと並んで注目されるのが、その接種体制。高齢者だけでも全国で約3600万人に上るという壮大なプロジェクト。予約票の発送や接種日時の予約、ワクチンの移送、接種する医師らの確保など、担当する市町村の作業は膨大であり、各地域の医師らの協力が不可欠となる。 厚生労働省と川崎市は1月27日、集団接種会場の設営や運営などに関する訓練を実施した。場所は川崎市立看護短期大学。同大学の学長で、川崎市健康福祉局の医務監を務める坂元昇氏に訓練の状況や浮き彫りになった課題、住民向けのワクチン接種体制の構築に向けた注意点をお聞きした(2021年1月29日にインタビュー。全2回の連載)。 ――まず1月27日、どんな訓練を実施したかを改めてご説明ください。 会場は本大学のバスケットコートの広さに相当する体育館です。受付、予診票の記入・確認、それに基づく予診、接種、接種済証の交付、状態観察というブースを設け、当日は私も含...