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日本医師会副会長・竹嶋康弘氏に聞く-Vol.6◆

スペシャル企画 2008年3月3日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

「今改定は、病院勤務医の負担を少しでも減らしたい、何とか勤務医に病院に残ってほしいというメッセージ」と語る、日医副会長の竹嶋康弘氏。 ――今改定は、100点満点で言えば、何点だと評価されていますか。 70点程度でしょうか。「社会保障費の自然増を2200億円抑制」という厳しい財政下での改定だったため、上げ幅などは決して十分とは言えません。ただ、中央社会保険医療協議会において、支払い側(保険者)が昨年秋、「現在は、診療報酬を下げる段階ではない」と発言しました。これ自体、画期的なことです。 議論の過程で、中医協の委員、さらには国民、社会全体に今の医療界に対する理解が深まり、医療界がこれだけ疲弊しているという危機感を持ってもらうことができたと思います。その意義は大きく、この4月以降の医療界の見直しにつながる改定となり、今後の議論の大きな突破口になったと言えるでしょう。この点を高く評価しているため、70点としました。 ――「4月以降につながる」とはどんな意味でしょうか。 改定を答申したら終わるのではなく、次の改定に向けてすぐに動くという意味です。次回の改定は2年後ですが、来秋から動き始めたのでは...