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「後期高齢者診察料」で全人的医療を期待-Vol.5◆

スペシャル企画 2008年2月29日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

――後期高齢者診察料についてお聞きします。2002年の改定で廃止された「老人慢性疾患外来総合診療料」(外総診)とはどう違うのでしょうか。これは「手挙げ式」ですか。 日本医師会が「総合」という言葉を嫌ったこともあり、当初描いていたところまでは達していないのですが、私の思いは、「患者さんを全人的に診る、かかりつけ医機能を担ってほしい」ということです。そうした意味では、外総診とは考えは同じなのかもしれません。算定は強制ではなく、「手挙げ式」、つまり各医療機関の判断です。 2006年末には国民健康保険中央会が「高齢社会における医療報酬体系のあり方に関する研究会報告書」をまとめ、かかりつけ医体制の充実を打ち出しました。かかりつけ医を「登録制」とした点は別として、機能としての「かかりつけ医」は大変いい考えです。これは、翌2007年の初めに日医がまとめた「在宅における医療・介護の提供体制-「かかりつけ医機能」の充実-指針」とほぼ重なるわけです。支払い側の国保中央会の報告と診療側の日医の考えが一致したわけですから、それを素直に点数化したかっただけです。 ――「月1回600点は点数が低すぎる」という指摘...