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ビッグデータ駆使しCOVID-19と闘う-宮田裕章・慶應義塾大教授に聞く◆Vol.1

スペシャル企画 2021年2月15日 (月)  岩崎雅子(m3.com編集部)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)という未知のウイルスとの闘いの中で、「データ」はどのように集められ、使われ、政策に反映されていったのか。COVID-19以前と以後でデータの扱いがどう変わり、今後医療界にどのように影響を与えるのか。LINEを通じたCOVID-19対策のための全国調査などを手掛けた慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室教授の宮田裕章氏に取り組みを振り返っていただくとともに、2021年の展望をお聞きした(2020年11月26日にインタビュー。全3回の連載)。 ──先生がCOVID-19対応に携わり始めたきっかけを教えて下さい。 医療政策という広義の意味で感染症は私の専門内ですが、今までの感染症対策は急性期対応や封じ込めが主軸となっており、(2020年2月に横浜港に寄港した)ダイヤモンド・プリンセス(DP)号の時には、我々はどちらかというと事態を見守る側でした。ただ、中国・武漢の例などを見ると、かなりの確率で感染が市中に入ることが見込まれ、今までのアプローチだとその際の打つ手が限られるのではないかと考えました。 そこで、西浦博さん(当時厚生労働省の新型コロナウイル...