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コロナ分科会「医療提供体制や経済の議論少なかった」-小林慶一郎・東京財団研究主幹◆Vol.1

スペシャル企画 2021年2月19日 (金)  聞き手・まとめ:高橋直純、小川洋輔(m3.com編集部)

経済学者として、新型インフルエンザ等対策有識者会議基本的対処方針等諮問委員会、新型コロナウイルス感染症対策分科会に参加する小林慶一郎氏。分科会での議論の様子や感染拡大抑止と経済のバランスの取り方について尋ねた(2021年2月5日にインタビュー、全2回の連載)。 ――小林先生が新型コロナ関連で提言等を出されるようになったのは、いつ頃からでしょうか。 2020年3月に、所属する東京財団で経済学者と一緒に「【経済学者による緊急提言】新型コロナウイルス対策をどのように進めるか? ―株価対策、生活支援の給付・融資、社会のオンライン化による感染抑止―」という政策提言をまとめたのが最初です。2月ごろから経済や社会への影響が相当大きくなってきており、経済学者として経済政策の提言をした方がいいなということでまとめました。 当時、ロックダウンが話題になっていましたが、別の方法として、PCR検査を拡大して感染者を減らせれば経済の回復を早めることができるという考え方が出てきていました。知人のドイツ人経済学者がロックダウンと検査拡充による感染者減を目指す施策の2つを比較する研究を発表していましたが、同様の研究は...