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無為に亡くなる人をいかに救うか - 石井正・東北大総合地域医療教育支援部教授に聞く◆Vol.2

スペシャル企画 2021年2月28日 (日)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

【石井正・東北大総合地域医療教育支援部教授に聞く】 Vol.1◆“感染災害”、東日本大震災の経験生かす Vol.2◆無為に亡くなる人をいかに救うか Vol.3◆備えあれども、なお憂いあり ――感染症対応は、災害対応に通じるものがあるとのことですが、的確に対応するにはまず何が必要でしょうか。 私が講義、講演などで毎回言っているのは、災害対応で一番重要なのは本部機能です。2番目が情報収集・分析機能、そして3番目がマンパワーです。 石井正氏(提供:東北大) ――本部機能を有効に機能させるには。 本部機能はオーソライズする必要があります。つまり、関係する部署、人たちから承認される。周囲から「やってね」と認定される本部を立ち上げ、方針についてコンセンサスを得る必要があります。 宮城県新型コロナウイルス感染症医療調整本部の場合は、宮城県が提案して、先ほども説明しましたが東北大学病院長が本部長、私が副本部長となり、協力病院の方々と会議を開いて、コンセンサスを得た。宮城県と仙台市で共同事務局を構成し、宮城県庁からは各部署横断的に本部員がリクルートされています。 10年前の東日本大震災の際、私は津波で甚...