1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 都モニタリング会議、変異株への懸念初めて示す

都モニタリング会議、変異株への懸念初めて示す

レポート 2021年2月18日 (木)  星野桃代(m3.com編集部)

東京都が2月18日に開いた新型コロナウイルス感染症モニタリング会議では、感染力が強いとされる新型コロナウイルス変異株への懸念が初めて示された。国立国際医療研究センター国際感染症センター長の大曲貴夫氏は「従来株の新規陽性者数を十分に減少させた上で、変異株による感染者の再度増加の局面を確実に捉え、変異株の流行伝播を徹底的に封じ込めることが重要」と述べ、現在は高齢者施設などに重点化している積極的疫学調査の体制強化を訴えた。東京iCDC専門家ボード座長の賀来満夫氏(東北医科薬科大学医学部特任教授)も「既に変異株は全国的に広がりつつあると考えなければならない。ここで新規陽性者数をしっかり下げておかないと、変異株クラスターへの対応が難しくなるだろう」と警鐘を鳴らした。感染状況・医療提供体制は、ともに4段階中最上位の警戒レベル赤色に据え置いた(資料は都のホームページ)。 新規陽性者数の7日間平均は、前週の約524人から約347人に減少。1カ月ほど前の約1767人をピークとして減少し続けているが、病院や施設では100人規模のクラスターが発生している。また、従来株と比較して感染力が強い英国や南アフリカ共...