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遠隔ロボ支援手術の実証実験が開始、弘前大で

レポート 2021年2月23日 (火)  岩崎雅子(m3.com編集部)

日本外科学会は2月21日から、弘前大学医学部附属病院とむつ総合病院(青森県むつ市)を高速通信回線で接続した遠隔ロボット支援手術の実証実験を開始した。地域の医療現場で商用回線を用いて実証実験が行われるのは国内で初めて。2月22日、関係者が記者会見し、同学会の森正樹理事長は「外科医を目指す医学生が非常に少なくなっていること、地域の医療を守る立場からしっかりとした外科手術を行うこと、2つを一緒に解決する方策として遠隔手術は重要な位置を占める」と語り、「理解が得られるように研鑽を積んでいきたい」と意気込みを語った。 実証実験は「手術支援ロボットを用いた遠隔手術のガイドライン策定に向けた実証研究」の分担研究で、3月1日まで実施。弘前大学医学部附属病院内に設置した研究室と、約150km離れたむつ総合病院の遠隔手術用の部屋を複数の高速回線で接続する。弘前大学側で手術対象臓器に見立てた振動装置や人工臓器を縫合するなどの手技を行い、むつ総合病院側のロボットが正確に動くか、かかった時間や操作感、通信の遅延やデータロスがないかなどのデータを取る。 弘前大学からむつ総合病院の手術ロボットを操作する様子 実験に...