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「気が付いたら白衣を着なくなっていた」-長尾和宏・長尾クリニック院長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2021年3月7日 (日)  聞き手・まとめ:岩崎雅子(m3.com編集部)

【長尾和宏氏・インタビュー】 Vol.1 尼崎の町医者が映画に「議論のきっかけになれば」 Vol.2 「気が付いたら白衣を着なくなっていた」 ──『痛くない死に方』では柄本佑さん演じる河田医師は、患者さんと話す時の姿勢から変化していきます。『けったいな町医者』での先生のフランクな問診の様子も面白いです。 (柄本)佑さんがうちに来て一緒に在宅現場を回ったので、それを参考にして演じてくれたのでしょう。僕の問診はどぎついですよ。恋愛や離婚から始まり夫婦や子供との関係性、職場の上司の良し悪しまでその人の生活を根ほり葉ほり聞きまくります。 インタビューに答える長尾和宏氏 ──患者と向き合うこと、コミュニケーションの秘訣はどこにあるのでしょうか。 映画にも出てきますが、「人間を好きになれ」、かな。もしも人間が嫌いだったら町医者にならない方が良いかも。 医療コミュニケーションの土台は興味や好奇心です。病気だけではなく、人間に対する興味を持てるか。どんな物語があって病気になり、今、自分の前に現れているのか、町医者の問診はそこから始めるべきだと思います。AIツールである程度まで絞れるでしょうが、核心部分...