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聖マリ大、損害賠償請求の棄却求める

レポート 2021年3月1日 (月)  星野桃代(m3.com編集部)

聖マリアンナ医科大学の医学部入学試験で、女性であることを理由に点数操作をされ精神的苦痛を受けたとして、元受験生の女性4人が同大を相手取り計約1680万円の損害賠償を求めている訴訟の第1回口頭弁論が3月1日、東京地裁(小川理津子裁判長)で開かれた。原告の代理人「医学部入試における女性差別対策弁護団」の佐藤倫子弁護士は、意見陳述で「21世紀になった今日、なおあからさまな直接差別が連綿と続いていた。被告の入学試験は全体として違法だ。加えて、終始差別を認めず、反省も謝罪もない被告のその態度は不誠実極まりなく、原告らの憤りや精神的苦痛をさらに大きくしている」と訴えた。同大の代理人は「性別を理由とする一律の差別的取り扱いの事実はない」と反論し、請求棄却を求めた。同大は、これまで文部科学省の調査に対しても一貫して差別的取り扱いの事実を否定しており、訴訟では性別を理由とした一律の得点操作の事実の有無が争点の一つとなる。 訴状によると、同大は性別や現役生・浪人生の区別に応じて点数を調整し、男女間で18~80点の差をつけたとしている。原告は2015年度から2018年度にかけて同大を受験した20代女性4人で...