1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「見えにくいクラスター」で感染減少スピード鈍化

「見えにくいクラスター」で感染減少スピード鈍化

レポート 2021年3月3日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(座長:脇田隆字・国立感染症研究所所長)は3月3日の第26回会合で、緊急事態宣言が発出されている1都3県の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染状況について、「感染源やクラスターの発生場所が不明な例が多く、夜間の人流の再上昇の動きも見られており、リバウンドを起こさず、減少傾向を続けることが重要」と分析した。 脇田座長は、会合後の会見で、「新規感染者数を見ると、下げ止まり、あるいは感染減少のスピードが鈍化しているという評価だ」と説明。会合では多くの構成員から「第4波の感染拡大を防ぐには、しっかりと感染状況を改善していくことが大事だ」といった意見が上がったという。 「東京で言えば、(新規感染者数の)1週間の移動平均が260人程度で、これは11月中旬の状況。昨年はここから感染拡大していった状況を考えると、今の感染レベルをさらに低減させることが再拡大を防ぐためには必要だ、という意見が多く出た」と言い、脇田座長は感染対策の必要性を訴えた。 最近の感染減少スピードの鈍化は、変異株ではなく、感染源が不明な「見えにくいクラスター」...