1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 医師国試、実診療に根ざした出題が増加傾向 - 第115回医師国家試験総評・TECOM瘧師義明講師に聞く◆Vol.2

医師国試、実診療に根ざした出題が増加傾向 - 第115回医師国家試験総評・TECOM瘧師義明講師に聞く◆Vol.2

インタビュー 2021年3月14日 (日)  星野桃代(m3.com編集部)

第115回医師国家試験総評・TECOM瘧師義明講師インタビュー Vol.1◆新型コロナで病院実習行けず…出題も配慮か Vol.2◆医師国試、実診療に根ざした出題が増加傾向 ――今回の出題のうち、特に印象的だったものを教えてください。 実臨床の場で使う知識が何問か新しく登場しました。 まず、免疫チェックポイント阻害薬です(出題番号A4)。「切除不能の悪性黒色腫に使用される抗体薬の標的抗原はどれか」に対し、「PD-1」が正答でした。最近話題になっているテーマが国試に盛り込まれた形ですね。 また、ペースメーカー植込み患者の場合、これまでの国試ではMRIは絶対禁忌でしたが、今回は「ペースメーカーの機種を確認してから実施すべきなのはどれか」と聞き「MRCP」を選ばせるという風に、実臨床により即した内容になりました(E16)。 他にも、僧帽弁閉鎖不全症で機械弁置換術をした患者さんの治療法として、「DOACへの変更」を選択肢に入れた上で「ワルファリン治療継続」を選ばせる問題がありました(F47)。この3問はこれまでの過去問の知識だけでは選択しづらく、今後もより実臨床に近づける方向性で国家試験が変わっ...