1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「生かされるのではなく自分の意思で」認知症の第一人者・長谷川和夫医師の素顔 - 長女・南高まりさんに聞く◆Vol.1

「生かされるのではなく自分の意思で」認知症の第一人者・長谷川和夫医師の素顔 - 長女・南高まりさんに聞く◆Vol.1

インタビュー 2021年3月20日 (土)  聞き手・まとめ:小川洋輔(m3.com編集部)、橋本佳子(m3.com編集長)

長谷川式簡易知能評価スケールの発案者として知られる認知症研究の第一人者、長谷川和夫氏が、自ら認知症であることを2017年10月に公表してから3年半。1960年以降の直筆の日記や長女・南高まりさんがスマートフォンで撮影した写真の数々、そしてコロナ禍での暮らしぶりを収めた『父と娘の認知症日記』(中央法規出版)が、医療関係者のみならず、介護経験者など多くの人々の関心を集めている。共著者として執筆に当たった南高まりさんに出版の経緯や長谷川氏の近況を聞いた(2021年3月8日にインタビュー、全2回の連載)。 妻瑞子さんとともに散歩を楽しむ長谷川和夫氏(南高まりさん提供) ――写真や直筆の日記がたくさん載っていて、長谷川先生の人柄が伝わってきます。 これまで医療に関する父の著書はたくさんありますが、プライベートの事を本にするのは初めてです。実は、日記を引用することに関しては、私の方に少し罪悪感がありました。本人はまだ生きているわけですから。公開するのは認知症に関連するところだけに絞りたいと、父と寺田さん(中央法規の担当編集者の寺田真理子氏)に相談し、他の人が出てくる記述なども外しました。 父は20...