1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「同居者の存在」がコロナ対応医療者のストレス要因に

「同居者の存在」がコロナ対応医療者のストレス要因に

レポート 2021年3月29日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の診療に当たる医療関係者にとって、「同居者の存在」がストレスの要因になることが、東京医科歯科大学大学院精神行動医学分野教授の高橋英彦氏らが独自に開発した「Tokyo Matropolitan Distress Scale for Pandemic (TMDP)」を用いた解析で明らかになった。高橋氏が、3月29日にオンラインで開いた記者会見で研究概要を説明した。 高橋氏によると、「通常は、『同居者がいる』ことは、ウエルビーイング(well-being)に対して促進的・保護的な因子として働くことが広く知られている。反対に、『単身者』は、精神的不調も含めて低いウェルビーイングの危険因子となるのが一般的。しかし、通常時とは反対の現象がパンデミックという非常時では起きるという特殊な実態が、今回明らかになった」という。 その理由として、▽同居者に自身が感染させるのではないかと心配、▽自身の仕事のために同居者も社会活動・余暇活動などが制限される、▽経済的な制限により家計に影響する――などが想定されている。 高橋氏は、「パンデミックという特殊な状況下では、一...