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エヴァンゲリオンと医学生、そしてサブカルチャー

オピニオン 2021年4月4日 (日)  神田橋宏治(医師、DB-SeeD社長)

 さて、今回は番外編です。  コロナ禍の中、産業医としていろいろな業態の企業を回っていると、会社というより業界によってダメージを受けたり、逆に大きく伸びている、あるいはいったんは業績が大きく下がったが回復基調にあるなど、さまざまなパターンがあることがよく分かります。  業績が良いところは会社を訪問した瞬間の雰囲気が明るいですし、悪いところは悲壮な感じが漂っています。中でもエンターティメント業界は一時大きなダメージを受けていました。ようやく最近になって回復してきたように見えます。  例えば映画業界では2020年10月公開の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』と、2021年初頭に公開した『シン・エヴァンゲリオン劇場版』というアニメーション映画二作が大ヒットになっています。前者は歴代の国内興行収入1位ですし、後者に関しては同期や後輩を含めかなりの医師が観に行っておられます。中には3月末までに既に4回も、という先生もいらっしゃいました。  というわけで、今回はエヴァンゲリオンの話をさせてください。いわゆるおっさんの昔話です。  僕がこの作品に出会ったのは、まだ医学生だ...