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尾身会長「高齢者にワクチン届くまでが正念場」

レポート 2021年4月1日 (木)  小川洋輔(m3.com編集部)

政府は4月1日夕、新型コロナウイルス感染症対策本部を開き、「まん延防止等重点措置」を大阪、兵庫、宮城の3府県で4月5日から5月5日まで実施することを正式に決めた。特に、大阪、兵庫では変異株の割合が高くなっているため、菅義偉首相は「監視体制をさらに強化するとともに、不要不急の外出、他の都道府県との往来の自粛をお願いする」と呼びかけた。基本的対処方針分科会の尾身茂会長は対策本部後の記者会見で、「高齢者にワクチンが届く6月頃までが正念場だ」と訴えた(資料は首相官邸のホームページ)。基本的対処方針の改定も同時に行われ、重点措置の対象となった3府県では、それぞれ指定した区域で飲食店を見回り、アクリル板の設置や換気などの対策が徹底されていることを確認することなどが盛り込まれた。尾身会長は、そうした見回りなどで「自治体がこれまで以上に汗をかく必要がある」と強調。コロナ疲れによって人々の協力が得られにくくなっている中で、「行動変容に頼るだけではなく、多様な感染源に対してより直接的な介入が必要になる」と指摘した。その上で「ワクチン接種はもちろん全住民にとって大事だが、高齢者へのワクチン接種は一つ重要なエ...