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「今振り返ると英断だった」濃厚接触者以外へのPCR検査-COVID-19座談会(和歌山編)◆Vol.4

スペシャル企画 2021年4月18日 (日)  聞き手・まとめ:小川洋輔(m3.com編集部)、橋本佳子(m3.com編集長)

         英:検査を迅速に幅広く実施できたことが院内感染の早期収束につながったと実感しています。 野尻:幅広い検査の重要性は、国内初の院内感染事例となった2020年2月の済生会有田病院の頃から感じてきました(当時の野尻技監のインタビューはこちら)。職員は毎日家から通っているし、転院している患者もいるし、病院内だけで収まるはずがないんです。地域に広がらないよう早急に手を打たなくてはなりません。なので、当時の国の基準を超えて、職員や患者全員に検査を実施しました。当時は検査能力が低かったので、知事同士で連携して、大阪府に150検体分の検査を助けていただきました。 中:当時は驚きましたよ。「何を考えてんのかな」と(笑)。  濃厚接触者ではない人にPCR検査するって、正直考えられなかった。結局、振り返ると英断でした。私の認識が甘かったです。後から考えたらなるほどと思いました。  しかも、第1波が収まった後、県内に全然患者がいなくなって、私なんかもう「新型コロナは終わったかな」と思っていた時に、今度はPCR検査機器を買うと言うんです。 野尻:済生会有田病院の事...