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予防接種事業の助成金申請、VRS活用で電子化へ

レポート 2021年4月6日 (火)  大西裕康(m3.com編集部)

政府は、医療機関が予防接種事業に参画した場合に受け取る助成金の申請に関して、新たに開発した「ワクチン接種記録システム(VRS)」を活用し、電子的に一元管理する仕組みへ改める方向で調整を始めた。4月6日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)用のワクチン接種を円滑に進めていくため開発を進めていたVRSの完成を公表した際に明らかにした。助成金申請以外にも、今後の予防接種事業でVRSを活用する方針だ。 VRSの開発に際し、日本医師会などから要望があったため、内閣府が既に厚生労働省と協議を始めている。 予防接種事業に関する助成金の申請手続きは自治体ごとに異なるものの、多くの場合、被接種者から回収する予診票やクーポン券など「紙の文書」を管理しなければならない。現状は診療所などの医療機関側が1カ月分を保管しておき、自治体側に都度申請するなど、手間も経費も場所も必要で、助成金交付までの時間もかかる。 VRSは、自治体が被接種者ごとに配るワクチン接種用のクーポン券を、専用のタブレット端末で読み取り、被接種者の情報をサーバー上に保管するシステム。まずは独立運用で、高齢者への接種開始時点に間に合った...