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大阪、イギリス型変異株が急拡大「これまでにない重症化スピード」

レポート 2021年4月7日 (水)  高橋直純(m3.com編集部)

 大阪府は4月7日、新型コロナウイルス感染症の感染者が急激に増加していることを受けて「医療非常事態」を宣言した。吉村洋文知事は同日午後に開いた府の対策本部で「これまでにない速度で感染が急拡大し、重症化率も高い。明らかに変異株の影響が出ている。医療体制が非常に厳しい状況になっている」と訴えた。 大阪府では変異株PCR検査陽性率は73.7%と、感染スピードが速いとされるイギリス型の変異株の感染が急拡大している。大阪府の分析によると、第4波は第3波と比べ、発症から重症化するまでの日数が7日と1日短くなっており、変異株陽性者は6日とさらに短くなっている。「母数の少なさ等から単純比較は困難」としつつ、「重症化率は従来株と比べて高い傾向」と指摘している。 大阪府内の10万人当たりの新規陽性者数は週47人で、感染状況を示すステージIVの目安となる25人を既に大幅に上回っている。重症病床の使用率は4月6日時点で、目安の70%に逼迫する66.5%(149床/224床)で、「今日明日で70%は超える」。実際に運用している病床数を分母にした運用率では、86.1%(149床/173床)と高い。 「急速に病床が...