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躊躇なくアドレナリン筋注を、日本アレルギー学会・中村氏

レポート 2021年4月9日 (金)  大西裕康(m3.com編集部)

日本アレルギー学会理事の中村陽一氏は4月9日、ワクチンの副反応について検討する厚生労働省の厚生科学審議会と薬事・食品衛生審議会の合同会議で、ファイザー製の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)用ワクチン「コミナティ筋注」接種後の対応として、「医師がアナフィラキシーと判断した場合は、躊躇なくアドレナリン筋注を実施すべき」との見解を示した。その上で、アドレナリン筋注を検討する対象者の血圧が高い場合については、「上が200(mmHg)に近いと躊躇すると思うが、アドレナリンの量を通常の0.3mLから0.2mLに減らすなどの対応が考えられる。あまり効果が認められなければ15分後に追加するなどの工夫が考えられる」と説明。「アナフィラキシー対応でアドレナリンを打つ際、絶対の禁忌はない」と強調した。委員からは、副反応への対応に関するマニュアルを作成すべきとの意見が出た。 同日の合同会議では、医療者への優先接種の副反応についても議論、「ワクチンの安全性において重大な懸念は認められない」との評価をまとめた。 アナフィラキシーへの対応「おおむね適切」 中村氏は、同学会の「Anaphylaxis対策委員...