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診療科偏在是正、「手っ取り早い対策は賃金格差」◆Vol.6

レポート 2009年1月22日 (木)  司会:橋本佳子/まとめ:村山みのり(m3.com編集部)

――現在、医師の診療科による偏在が問題になっていますが、臨床研修制度の影響か、それとも訴訟などの影響でしょうか。 A先生:まずは、世の中が医師に対して非常に厳しくなって、外科のような結果がすぐ出る科は非常に訴訟リスクが高く、そのくせめちゃくちゃ忙しい。でも、それでも研修医は喜んでやります。ただ問題は、その先の入局につながらない。最初は「外科に入りたい」と言ってくれていても、2年目に入るとだんだん感触が悪くなってしまう。初めに外科に興味を引かれるのは当然なんです。絶対に面白いし、花形ですし。ドラマの主役もたいてい外科ですよね。ただ、実際に入ってみると、半端じゃなく忙しい。それでどうしても最終的にはやめてしまう、ということになります。 B先生:救急も、それこそドラマでも激務が描かれるような科ですので、環境は厳しいです。確かに一応交代制ではありますが、実際にはシフト通りというわけにもいかず、ずっと病院にいることになったり、呼び出されたりします。ただ、僕は本来そうあるべきではないと思っている。執刀医が最後までその患者さんを診なければいけない、というのは問題だと思う。労働時間条件の確保は労働者と...