「自分の専門は一生涯、ならば初期研修では他科を」◆Vol.5
レポート
2009年1月20日 (火)
司会:橋本佳子/まとめ:村山みのり(m3.com編集部)
1986年卒業。専門は外科。大学病院に勤務。初期臨床研修プログラム責任者。 ――現在の必修科目についてどう思われますか。必修科目7科目中、小児科・産科などを必修から外しても良いのでは、という声がある一方、救急・麻酔科などは必修であることを支持する意見が多いです。 B先生:救急で言うと、基礎的なこと、特に蘇生、集中治療などは、プロじゃなくても良いけれど、曲がりなりにも必ず知っておくべきことだと思っています。今後もぜひ必修で続けてほしい。 A先生:しかし、3次救急などはそれほど必要ないのでは。当院では、救命救急部門とERが分かれています。2、3次救急の患者は救命救急部門で扱い、それ以外はER。ERはすべての科で回る仕組みになっており、例えば外科の研修中であれば、外科医とともにERをやります。臨床研修における基本は、やはり患者を診たり判断をすること、つまりプライマリケア。その視点から考えると、救急専門の科での研修は必須でなくても良いかなと思います。 B先生:私もそう思います。救急という枠では、必須ではなくて良いでしょう。ただ、プライマリケアの場を提供することが臨床研修の大きな柱の一つであり、...
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