最近の研修医は「受け身」「横並びを好む」◆Vol.3
レポート
2009年1月13日 (火)
司会:橋本佳子/まとめ:村山みのり(m3.com編集部)
1986年卒業。専門は外科。大学病院に勤務。初期臨床研修プログラム責任者。 B先生:今の研修医に一番欠けていることは、「患者を触る」ということだと僕は感じています。初期診療をしている立場から言うと、救急で患者が運ばれてくると、まずモニタを付ける。それから採血し、点滴を取る。そうすると、おもむろにコンピュータの前へ行って採血のオーダーを出し、レントゲンのオーダーを出して、「先生、採血の結果が出ました」と僕に連絡をくれるものの、病歴も身体触診もしていないんですね。判で押したように「データを取るだけ」の研修医が多い。「これを欠かしてはいけない」というのは分かるが、自分でコミュニケーションを取り、触って音を聞いて、ということをしない。 A先生:そういうことも初めから「やれ」と言ってしまうことはできないんですか? B先生:言っています。でも放っておくとそうなってしまうので、そこを必死で教えるんです。 A先生:研修医の人数が問題なんですかね。 B先生:確かに研修医に多数の救急患者の初期診療をさせると、どうしてもそうなってしまうのかもしれません。救急室には複数の研修医がいて、それからもちろん上級医が...
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