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尾身会長「全国に感染拡大ではなく二極化」

レポート 2021年4月15日 (木)  小川洋輔(m3.com編集部)

 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は4月15日、持ち回りで開いた分科会後の記者会見で、現在の感染状況について「今のところ、全国に感染が拡大しているわけではなく、いわば二極化している」との見解を示した。ただ、東京都内の夜間の人流がまん延防止等重点措置の実施後も十分に減っていないとして「東京も早晩、大阪のようになる可能性はある」と警鐘を鳴らした。 尾身会長は、4月5日から重点措置が実施された大阪の状況について「医療に深刻な負荷がかかっている」と危機感を示す一方、重点措置の実施後、夜間の人流が減っているとのデータを示し、「いずれ新規感染者数は減ることがあり得る」との見通しを示した。 しかし、東京では4月12日の重点措置の実施後も「夜間の人流の下がり具合が弱い」と言い、「東京(の感染者数)は微増しているが、大阪のようなペースではない。それが人々の意識に影響している可能性がある」と分析した。加えて、東京でも実効再生産数が上がると指摘されているイギリス型の変異株の割合が上昇していることから、大阪のように感染者数が急激に増加する可能性があると指摘した。 記者団から東京五輪・パラリ...